2015年11月18日水曜日

ヘルシンキを歩いて感じたこと

今年、私たちの訪れたヘルシンキは昨年までとは少し様相が変わっていたように感じました。
まず、訪れた初日に難民収容施設が放火されたとの報道を目にして心を痛めました。
今までは、ヨーロッパの観光地で見られるあからさまなスリや物乞いをほとんど目にしないヘルシンキの街は私たちの休養の旅を優しく包んでくれました。
しかし、ニュースを知って、この国にも当然KKKやネオナチのような人たちはいるのだと一気に現実に引き戻されてしまいました。
今回はヘルシンキのような都会を極力避けたので、通過点でしかなかったのですが、最後の日少しだけ散歩する時間がありました。
大聖堂前まで歩きましたが、いつになく石畳の道がタバコの吸殻でとても汚されていました。今までにはなかったことです。
そして、辻々に皆同じ白い紙コップを持った物乞いがいました。
何よりも腹立たしいのは、障害者のふりをして片足を曲げて松葉杖をつきフラフラと大通りを彷徨う一人の若い物乞いの姿でした。私は無視しましたが、やはり施しをしなかった自分を自分で攻めている息苦しさを引きずったまま日本へ帰ることになりました。
駅前にはビッグイシューを売るホームレスがいて、歌い踊るジプシーが賑やかでした。
その片隅でシリア難民と思われる方々が肩を落として緑地の囲いに腰を下ろしている姿を見て、自分には何ができるのだろうと考えさせられました。
やはり、私たちのするべきことは平和憲法を持った日本の国がテロや戦争にこれ以上手を貸さないように軌道修正すること。それには、今の政権をひっくり返すことしかないと思うのです。
写真はフィンランドで劇場公開されているマーニーのポスターです。

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